「葉酸という名前は知っているが、詳しくは知らない……」という方も多いかもしれません。
葉酸とは、ほうれん草の葉から発見された成分で「葉」を意味するラテン語の「folium」から「folic acid（葉酸）」と命名された、ビタミンB群の仲間で、名前の由来になったほうれん草のほか、ケールやブロッコリー、キャベツなどの野菜類や、イチゴやアボカドなどのフルーツに多く含まれる成分です。

葉酸には、動脈硬化を抑制する働きや、粘膜を健康に保つ作用があるともいわれており、健康な身体をつくる上で重要な成分のひとつといえます。

お子様のいるご家庭では、「妊娠期に葉酸を摂ると良い」と聞いたことがあるかも知れません。
妊娠のごく初期から概ね３ヶ月ごろまでにかけて、胎児の細胞分裂が最もさかんな時期です。この時期に葉酸が不足すると、胎児に様々な疾患がでる可能性があると言われています。そのため、妊娠中の方だけでなく、妊娠の可能性のある全ての方は、日頃から意識して葉酸を摂ることが大切です。

厚生労働省が推奨する葉酸の摂取量は、成人男女が240µg、妊娠期の女性はその倍量近くの400µg、授乳期の女性は340µg。しかし、実際の摂取量調査では、成人男女では摂取量目標を僅かに上回っているものの、妊娠期・授乳期の方は、目標量には達していないそうです。

葉酸は妊娠期・授乳期の方だけでなく、私たちが健康な身体をつくるために大切な栄養素です。
必要な量を摂るために、食生活の質を見直すことはもちろんですが、葉酸やその他ビタミン・ミネラルを含む栄養補助食品をうまく活用し、栄養バランスをよりよい状態に保つことも、健康を維持するために有用なアイデアですよ。