ブルーベリーはその栄養価の高さから、近年スーパーフード(※)として認知が広がってきているフルーツです。
ビタミンCやビタミンE、亜鉛やマンガンなど、ビタミン・ミネラルを豊富に含むことに加え、強い抗酸化作用を持つポリフェノールの一種・アントシアニンが豊富であることが知られています。一般的に知られる「目に良い」イメージは、このアントシアニンの働きに起因しています。
※スーパーフード:栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品である、あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ食品。
一般社団法人 日本スーパーフード協会HPより
ブルーベリーの美しい濃い赤紫色は、アントシアニンに由来する
一般的に、アントシアニン等に代表されるポリフェノール類は、植物細胞の活性酸素を除去し、酸化を抑制する役割(抗酸化作用)があります。またアントシアニン特有の作用として、紫外線を吸収する役割があることでも知られています。
活性酸素除去や紫外線カット作用は、植物自体が生きながらえるために獲得した機能ですが、人の健康にとっても有益な効果を持つことがわかっており、これらの理由から研究者の注目を集めています。
研究でわかったブルーベリーの健康効果がスゴイ
現在、アメリカを中心にブルーベリーの疾患予防効果の研究が進んでいます。研究の多くはアントシアニンの抗酸化作用に着目したものですが、ブルーベリーに含まれる他の成分と相乗的に効果を示しているものも存在するようです。
・心疾患・循環器系の疾患リスク低減
米ハーバード大学の2019年研究発表によると、毎日200g(生のブルーベリーで1カップ)程度を食べることを習慣にすると、血管機能が改善し、収縮期血圧が低下することがわかったそうです。その改善効果は、一般的な血圧薬の効果と同程度と報告されています。
・脳の健康
2018年European Journal of Nutritionに掲載された研究結果では、初期の認知症高齢者患者を対象としたブルーベリー果汁の摂取についての研究によると、学習能力や単語想起能力の改善が認められたそうです。このことから、ブルーベリーは認知症予防効果などが期待され、現在更に研究が進められています。
・糖尿病
アメリカ糖尿病協会(ADA)もブルーベリーの糖尿病に対する効果を認めています。2010年、The Journal of Nutritionに掲載された内容によれば、肥満体型で糖尿病予備軍の人々が、ブルーベリーを用いたスムージーを摂取するとインスリン感受性が改善したそうです。これはブルーベリーの習慣的な摂取が、糖尿病予防に効果をもつ可能性を示しています。
・腸内環境を整える
ブルーベリーは食物繊維が多く、果物の中でもトップクラスだと言われています。しかも水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方をバランス良く含んでいて、便通改善や腸内環境の改善に役立ちます。腸内環境が整うことで、様々な健康効果が見込めるのは、近年よく知られていることですよね。健康道場のコラムでも、いろいろと取り上げていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
- CHECK!
- 腸にとっていいお話
関連記事
- 【twitter】
- 【facebook】
- 【mixi】