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秋は睡眠相が乱れやすい?朝の光を上手に活用してリズムを作ろう

もっと見るタグ: オルソムニア, クロノタイプ, サーカディアンリズム, スリープテック, 体内時計, , 睡眠, 睡眠相, 睡眠負債, , 腸内環境, 腸活, 腸育

毎年3月18日と9月3日は「睡眠の日」

世界睡眠医学協会(World Association of Sleep Medicine)は、睡眠に関する正しい知識の普及と、健康的な睡眠習慣への寄与を目的とした啓発の日として、毎年3月18日を「世界睡眠デー」と制定しました。

日本では3月18日を「春の睡眠の日」と定めたことに加え、9月3日を日本独自の「秋の睡眠の日」と制定しました。理由は、「ぐっ(9)すり(3)」の語呂が良いからだそうです。面白いですよね。

睡眠の日が年に2回あるのは、語呂合わせが良かった以外にも理由がありそうです。何故なら、春と秋は、睡眠相(クロノグラフ)がゆらぎやすい季節だという共通点があるからです。

秋、睡眠相にゆらぎが生じやすい理由とは

睡眠と目覚めには、光が大きく関わっています。これは、私たちの体内時計と日の出や日照時間の変化の間に、密接な関わりがあるという意味でもあります。

日本で日照時間が最も長いのは、夏至(げし)を迎える6月21日前後。夏至を境に、冬至(とうじ)に向かって、日の出の時刻がだんだんと遅くなってゆきます。この時、体内時計がうまく調整出来ず、時差ボケのような状態に陥り、朝の目覚めが辛くなる。これが、秋に睡眠相のゆらぎが起こりやすい理由です。

夜型か朝型か?一人ひとりの睡眠相も影響

体内時計は、人によって多少の差はあるものの1日平均24時間10分程度。放おって置くと、だんだん後ろにズレが生じます。そして朝日には、この時間のズレをリセットする作用があると言われています。上手く出来たシステムで、驚きますよね!

夏至と冬至の日の出時刻の差は、およそ2時間強。日の出時間が遅くなると、体内時計の微妙なズレを上手く調節できなくなってしまいます。

更に、睡眠相(クロノタイプ)には朝型と夜型があると言われ、人によって最大で約4時間程度差があることも知られるようになってきました。夏から秋に向かう季節は、夜型の睡眠相に近づく方向に作用するため、特に夜型の人にとって、社会時間との調整が難しい季節であり、睡眠負債化が進行することが懸念されます。

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朝の光をしっかり浴びよう

人間の身体に備わる体内時計は、朝陽を浴びることで、メラトニンの分泌が停止するように設計されています。メラトニンの分泌がストップすると、自然と身体は活動に適した状態になります。そして分泌が停止してから十数時間後には再び分泌が開始し、眠くなるというリズムが形成されます。
つまり、朝しっかり日光を浴びることが、夜、好ましいタイミングにスムーズな眠りにいざなう助走となるということ。お天気が悪い日は仕方がないとしても、晴れた日の朝には、しっかり太陽の光を浴びるように心がけましょう。

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眠りに誘うホルモン<メラトニン>の分泌は、光の量や年齢によって変わる

眠れないから…という理由の深酒は厳禁

鎮静効果や睡眠促進効果をもつアルコールは、適量であればリラックス効果をもたらしてくれます。ですが睡眠の質を上げたい時は特に、飲み方に注意が必要。適量以上摂取すると、アルコール分解のために体内が活発になったり、夜中に尿意を催して目が冷めてしまうなど、深い眠りを妨げてしまう場合もあります。

夜の光は控えめに

室内照明は人によって好みもありますが、夜はできるだけ明かりを柔らかい状態しましょう。そうすれば入眠がスムーズになりやすいものです。

またスマホやPCなどが発するブルーライトは、目に対する強い刺激が特徴です。視床下部にある毛様体筋を凝り固まらせ、自律神経の乱れの原因になるため注意が必要です。

腸内環境改善が眠りの質を上げる

腸内環境の良し悪しも、睡眠の質に大きく影響します。食事に気を配り、適度な運動習慣をもつことが大切です。

加齢に伴う疲れを実感している方は、更に積極的なケアとして、腸を土台から整える作用がある成分・ラクトフェリンで腸育にチャレンジしてみましょう。サンスターの研究調査によると、ラクトフェリンを配合したサプリメントを2週間服用したところ、腸内環境が整い、睡眠感の改善や翌朝の疲労感の低減が確認されています。

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睡眠にまつわる疑問。睡眠のゴールデンタイムってホントにあるの?

完璧を求めすぎないことも大事

現在、欧米ではオルソムニア(orthosomnia)という睡眠に関する新しい問題が注目されつつあります。

アメリカ・シカゴにあるノースウェスタン大学のアボット医師によると、いわゆるスリープテックと呼ばれる睡眠計測ウェアラブルデバイスを装着することで、計測結果の評価に過剰に反応するようになり、かえって不眠の症状を呈するという、ちょっとあべこべな現象も確認されているそうです。

睡眠の質を良くするコツは、神経質になりすぎるよりも、心をおおらかに過ごすことのほうが重要かもしれませんね。

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