朝起きたら、口の中がカラカラで喉も痛い……。
室内の空気が乾燥しやすい季節は、このようなお悩みを抱える方が増える傾向にあります。
これは睡眠中の睡眠中の口呼吸が影響している可能性があります。口呼吸は、喉の痛みや違和感から風邪やインフルエンザなどの感染症に発展する場合もあるため注意が必要です。また口呼吸の影響で唾液が減少すると、口腔内の自浄作用が低下するため、虫歯や歯周炎を発症しやすくなることも。
鼻呼吸と口呼吸の違いは?
鼻呼吸は吸った空気が肺に入るまでの間に、適度な湿度を与えたり、温めたりする作用や細菌やウイルスをブロックするフィルターの役割をはたしています。一方、口呼吸の場合、冷たく乾燥した空気が喉にダイレクトに届いて、喉粘膜を乾燥させ、免疫力の低下を招くことがあります。乾燥し免疫力の低下した喉粘膜は、ウイルスや細菌をブロックできずに通過させてしまう可能性が高まります。
口呼吸の原因は?
睡眠時の呼吸は不随意呼吸と呼ばれ、意志と無関係に起こる呼吸です。睡眠中に口呼吸を行う原因は、主に以下のような要因が考えられます。またいくつかの要因が複合的に生じている場合もあります。
お口周りの筋力の低下 | 柔らかい食事が多くなった現代では、お口周りの筋肉の発達に個人差が出やすい。また加齢に伴う筋力減少などによって、口腔機能にまつわる筋力の低下の可能性も |
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発話、会話機会の減少 | EメールやSNSなどの通信手段が発達したことによって、会話の機会が少なくなると、お口周りの筋力低下につながることも |
アレルギー疾患の増加 | 花粉症や鼻炎で鼻が詰まると、必然的に口呼吸が増加することに |
鼻呼吸を習慣づけるには?
睡眠中の口呼吸をしているかも…という自覚がある人は、下記のポイントに注意してみましょう。
①日中の呼吸でもしっかりと鼻呼吸を習慣づけること
②鼻詰まりの原因を軽減すること
③お口周りの筋力をキープするため、口角を鍛えること
④睡眠中の無意識な状態にアプローチする手段を見つけること
呼吸に伴う良い習慣を会得する方法はいろいろありますが、日常の生活のなかで取り組みやすいお勧めな方法をいくつかご紹介します。
【その1:鼻呼吸習慣を身につける】片鼻ずつ呼吸
ヨガの呼吸法のひとつで「片鼻呼吸法(ナディー・ショーダナ)」を用いて、鼻呼吸の練習をしてみましょう。
まず右の鼻を押さえ、左の鼻からゆっくりと1秒ずつ数えるように呼吸します。お腹いっぱいに空気が入ったら、薬指で左の鼻を押え、右の鼻から指を離して体内の空気をゆっくり抜いていきます。
6秒で吸って6秒で吐くを繰り返してゆきます。慣れてきたら、吸う倍の時間をかけて息を吐くようにしましょう。
この呼吸法には自律神経を整える効果があるため、睡眠の質を向上する効果も期待できます。
【その2:鼻つまりを軽減】ホットタオルで鼻を温める
水で濡らしたハンドタオルを固く絞り、電子レンジで20秒〜30秒ほど温め、ホットタオルを準備します。温度が適温になったら、鼻に3~4分乗せてみましょう。血行が良くなり、鼻の通りが良くなります。
【その3:睡眠中に気をつけること】横向きに眠る
お口周りの筋力が低下している人が仰向けに眠ると、口が開いてしまいしまいやすくなります。その結果、口呼吸が増え、口腔内の乾燥が進行してしまいます。横向きに眠ると、筋力の有無に関わらず口が閉じやすいため、他の方法と同時に実践してみると良いと思います。
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