腸にいいお話シンバイオティクス とは 腸にいいお話シンバイオティクス とは

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  • シンバイオティクスは、
    どうして腸内環境にいいの?

シンバイオティクスは、どうして腸内環境にいいの?

腸の働きを良くする善玉菌を増やすには、食事を通した有効な手段があります。
有用な善玉菌を食事から摂取する「プロバイオティクス」、腸内に住む善玉菌のエサとなるオリゴ糖・食物繊維を摂取し、腸内環境を元気にする「プレバイオティクス」、そして近年では、プロバイオティクス食品とプレバイオティクス食品をバランスよく摂取する、あるいは双方の作用をもつ食事や機能性食品を摂取して、腸内環境改善にアプローチする『シンバイオティクス』が注目を集めています。

  • 成分でみるプロバイオティクス
    プレバイオティクス

プロバイオティクスとは

ビフィズス菌や乳酸菌など生きた善玉菌そのもの、または死んだ善玉菌が体内に数日間滞在することで腸内環境を整える作用をもつ成分

プレバイオティクスとは

有用菌である善玉菌を増殖させ、活性化させることで腸内環境を整える作用をもつ成分

オリゴ糖 腸内にいる善玉菌(ビフィズス菌など)のエサとなり、その働きを活発にする作用を持つ
不溶性食物繊維 便のかさを増やし、腸壁を刺激することで蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進する
水溶性食物繊維 保水作用で便を柔らかくし、腸の蠕動運動を活発にする作用を持つ
腸内にいる善玉菌のエサとなり、短鎖脂肪酸を産生し整腸や血糖値コントロールなど様々な作用を持つ

近年まで、食物繊維は「取るに足らない」成分であるという認識が一般的でした。しかし研究が進んだ現在では「第六の栄養素」として注目されています。特に水溶性食物繊維は、大腸まで消化されずに到達し、腸内細菌の働きによって分解・発酵され、人体に大変有益な栄養素、短鎖脂肪酸の材料になることがわかったのです。

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  • 食材でみるプロバイオティクス
    プレバイオティクス

食材でみるプロバイオティクスとプレバイオティクス

  • 短鎖脂肪酸の働きとは?

大腸内で作られた短鎖脂肪酸は、悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌を応援する働きがあるということ以外にも、、免疫力の向上、血糖値上昇の抑制、炎症を抑える物質を作ったり、また一部は肝臓や筋肉・腎臓の栄養源として利用されるなど、健康を維持するための重要な成分であることが、近年の研究から分かってきました。

■短鎖脂肪酸の働き

発がん予防 短鎖脂肪酸が腸内を弱酸性に保つサポートをすることで有害物質の抑制に効果
大腸細胞の異常な増殖抑制、大腸細胞の病変を抑制作用
肝臓癌細胞の増殖を抑制作用
肥満予防 短鎖脂肪酸は脂肪細胞へのエネルギーの取り込みを抑え、脂肪細胞の肥大化を予防
交感神経系を介してエネルギー消費を促すなど、エネルギーバランスを整える働き
糖尿病の改善や予防 インスリンを分泌する膵臓β細胞数減少抑制やインスリン分泌促進作用 
食欲の抑制 脳に直接作用して食欲を抑え、満腹感を持続させ過食予防効果
免疫機能の強化 腸内環境バランスの崩れ(特に過剰な免疫反応)を抑制する作用
  • 短鎖脂肪酸はサプリで摂れる?

では短鎖脂肪酸を食品から摂取すればいいのか?と言うと、そうでもありません。例えば、酢酸(お酢)は短鎖脂肪酸の一種ですが、口から摂取しても小腸で吸収されてしまい、大腸内の短鎖脂肪酸の濃度を増やすほどの効果はありません。そのため善玉菌が優勢になるよう腸内環境を整え、腸内で短鎖脂肪酸を産生することが大切です。

  • お腹の中で発酵を起こす。
    短鎖脂肪酸が作られる仕組み

短鎖脂肪酸は酢酸やプロピオン酸、酪酸など、炭素数2から4で構成する脂肪酸を意味します。場合によって炭素数6までの脂肪酸を短鎖脂肪酸と定義する場合もあります。

腸内で発酵を起こし、短鎖脂肪酸をうまく作り出すためには何が必要でしょうか。ここで登場するのが腸内に住む善玉菌と、短鎖脂肪酸の材料となる栄養素です。食物繊維の中でも実際に腸内で発酵に使われるものと、使われないものがありますが、特に水溶性食物繊維やオリゴ糖が短鎖脂肪酸の材料になりやすい傾向があります。

食物繊維の働きは、便秘改善(便のかさを増し便通を良くする)効果が一般的ですが、それ以外にも健康を維持する上で重要な役割を担っているのです。

  • 話題の短鎖脂肪酸、増やすキーワードは食物繊維と腸内環境

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  • シンバイオティクスで腸内不均衡
    (ディスバイオシス)に打ち勝つ

「国民健康・栄養調査」を元にした日本人の食物繊維摂取量の推移によると、過去50年で21gから13gへと減少しているという報告がありました。また厚生労働省発表の「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書によれば、食物繊維の摂取目安量は男性20g/日、女性18g/日(18-69歳)とされていますが、心筋梗塞のリスクと食物繊維の摂取量には負の相関が認められており、これまでの様々な研究結果から理想的には24g/日の摂取が考えられています。さらに、報告書では、食物繊維の摂取が12g/日を下回る生活を長年続けていると、心筋梗塞での死亡率の上昇が認められるということにも言及があり、注意が必要です。

プロバイオティクス食品を積極的に摂ることは、腸内環境改善において大変有効な手段です。一方で、プレバイオティクス食品を一緒に摂れば、腸内に住む善玉菌をさらに元気に活躍させることができます。
プレバイオティクスに該当する食品群の摂取を増やし、不足しがちな不溶性・水溶性食物繊維やオリゴ糖などをバランスよく摂取すれば、腸内不均衡(ディスバイオシス)を改善し、安定した腸内環境を作る手助けになるはずです。

  • シンバイオティクスで腸内不均衡(ディスバイオシス)に打ち勝つ

    食べたい気持ちもしっかり満たす。健康的に食事の質を高める食物繊維

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