中国が起源と言われる「麸(ふ)」。斑鳩法隆寺『斑鳩嘉元記』に「麸」に関する記録が残っていることから、日本に伝来したのは室町時代(南北朝時代)と言われています。小麦粉のグルテンを抽出して作る「麸」は、植物性由来の貴重なたんぱく質源として精進料理の素材としても重用されています。また日本各地でユニークな発展を遂げ、今では様々な種類の「麩」を楽しむことが出来るようになりました。
中でも「乾燥麸」は保存性に優れたヘルシー食材で、その食感の楽しさも相まって、現在再び注目を集めています。
「麩」に含まれるグルテンはグルタミン酸というアミノ酸を豊富に含んでいます。このグルタミン酸は人間の生命を維持するために重要な役割をもつ成分の一つで、免疫力を高めたり、脳の神経伝達物質として働きを高める効果があると言われています。またリラックス成分として知られるようになったGABAの生成にも関係していることが近年の研究でわかってきました。
「麩」自体はとても淡白な味わいで、食事以外にもおやつや乳幼児の離乳食としても適しています。健康的で栄養バランスに優れた「麸」を、ぜひご家庭の食卓にも活用してくださいね。
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