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寒さが気になり始めたら。貯筋は冷え対策にも有効です

もっと見るタグ: QOL, サルコペニア, 健康雑学, 冷え対策, 毛細血管, 温活, 筋肉, 血行促進, 貯筋

一口に冷え性や寒がりといっても、原因はいろいろです。
男女ともに多い原因として、加齢による骨格筋量の減少が挙げられます。また、ストレス過多による自律神経の乱れや、動脈硬化などに起因して血行不良がおこり、その結果として冷えという症状が出てくる場合もあります。

女性に冷え性が多いイメージが皆さんあるかと思いますが、女性は熱を作り出す骨格筋量が男性に比べて少ないことや、貧血や低血圧気味である事が原因であると考えられています。その他、自律神経の乱れや、月経など女性特有のホルモンバランスの変化が影響し、血行不良が起こることも一因となる場合もあります。

このように冷え性の原因に多少性差はありますが、筋肉量の維持と運動は、老若男女すべての人に共通する対策であると言えます。

筋肉は熱を作る「大きな臓器」と捉えてみる

筋肉には身体を支え動かす役割の他に、熱をつくり出す役割を担っています。
筋肉量が減ると、代謝が落ちて熱を作る力が落ちるだけでなく、体温を維持する力も落ちてしまいます。これが、筋肉量の少ない人に寒がりが多い理由のひとつ。

更に、筋肉量の少ない身体は、体温を逃さぬために、皮下に脂肪を貯めこもうとするため、サルコペニア肥満の呼び水となることも。サルコペニア肥満の中には、外見上気づきにくい「隠れサルコペニア」と呼ばれるタイプもあり、本人も気が付かぬまま進行してしまう場合があるため、注意が必要です。

筋肉が関わる熱産生とは

人の一日の消費エネルギーは大きく分けて、「安静時基礎代謝」と「生活活動に伴う代謝」があります。

安静時基礎代謝の内訳を見ると、筋肉の消費量が全体の約2割。
生活活動代謝の内訳は、食事誘発性熱産生、非運動性身体活動(NEAT)、運動性活動の3つに分けられますが、食事誘発性熱産生以外は、身体を支え動かす筋肉が発熱するタイミングだと言いかえることも出来ます。

筋肉量が十分であれば、より活動的な1日を送ることが出来、熱を作り出して身体を温かくしやすく、肥満予防にも繋がります。

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CHECK!
「ニート(NEAT)」を意識して、代謝アップ!

筋肉が熱を作る時、血流も改善する

血行不良やリンパのうっ滞を招く、運動不足。
運動習慣の少ない人の毛細血管はゴースト血管化しやすく、全身に栄養や酸素を供給し老廃物や二酸化炭素を回収する力が衰えやすい傾向にあると言われています。
リンパは、血液を流すポンプの役割を担う心臓のような臓器がなく、筋肉の収縮こそがポンプの役割を果たしています。つまり運動不足の影響が、全身の巡りに大きく関係しているのです。
全身の巡りが滞ると、肩こりをはじめ、むくみ、自律神経の乱れなど、生活の質(Quality of Life)を下げる不定愁訴を引き起こすため、注意が必要です。

CHECK!
第二の心臓・ふくらはぎを鍛えよう

加齢による筋肉の衰えは下肢に顕著。歩いて鍛えよう

ある調査によると、加齢による筋肉量の減少は、上半身より下半身に顕著に現れ、特に下肢は、男女とも20代がピークで、加齢に伴い減少のスピードが最も早い部位であることが判りました。

このようなことからも、大人は意識的に下肢の筋肉を使う努力が大切です。

もちろん、普段の生活活動量や運動習慣によって、適切な運動量は異なるものです。
適切な運動量を設定するためには、まず筋肉量がどの程度あり、どのくらいの負荷を与えることが最も効果的なのか?を知る事。体組成を測定出来る体重計で計測してみる等、ご自身の状態を正しく知ることが有益となるでしょう。

必要な運動量を知り、日常で無理なく運動するなら、「昨日より10分くらい多く歩いてみよう」とか「1駅手前で降りて家まで歩こう」、あるいは「歩きやすい靴で出かけてみよう」という心がけ一つでも、運動量が増えたりします。

ジョギングやジムでの筋肉トレーニングも良いですが、ハードなトレーニングが苦手な方は、日常生活の中で楽しくできる運動を自分で設定することが、「貯筋」の近道ですよ。

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