
日本では、温泉を利用して病気を治療する「湯治(とうじ)」という風習がありました。
科学や医学が未成熟な時代で、庶民が薬を手に入れることが難しかったということもありますが、「温泉に浸かれば、病が癒える」という実感があったからこそ発展したとも考えられています。
硫黄呼吸のメカニズム判明で、湯治効果も解明されつつある
近年の研究では、それを裏付けるように、温泉は生命にとって様々な恩恵や効能をもつことが分かってきました。2017年の東北大学による発表では、私たち人間を含む哺乳類には「硫黄呼吸」というエネルギー産生メカニズムがあることが明らかになったと発表され、話題になりました。
一般的に、温泉の効能は下記の3つに分類されています。
物理的効果 | 人が温泉に浸かることによって水圧、浮力、温熱などが体に及ぼす良い作用。 |
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化学成分による効果 | 温泉に入っている成分が、身体に及ぼす良い作用。 |
変調効果 | 温泉への入浴により、ホルモンの分泌機能や自律神経に働きかける作用。 |
「硫黄呼吸」は、この中の「科学的作用」に含まれる新しい発見と言えます。
世界各国に温泉の効能を利用した健康法が存在
また、世界に目を向けてみると、温泉を病気療養や健康維持に活かす文化はヨーロッパにも存在します。その発祥は、古代ローマ時代に遡るとも言われ、フランスでは「テルマリズム」と呼ばれることでも知られています。また、ドイツでは「クアオルト」と呼ばれる健康保養地が各地にあり、鉱泥や気候等と共に温泉が自然の治療剤として、人々の健康保全増進に活用されています。
贅沢よりも健康を求める旅が、トレンドの兆し
2018年の旅のトレンド第一位は「へるしい旅」という面白い調査結果も。旅行の目的は「疲れを癒すこと」から「旅先で健康になること」へと変わりつつあるという発表がありました。
ちなみに、健康道場が主催している「健康道場ツアー」は、温泉あり、散歩散策あり、体が喜ぶ食事あり!まさにこのトレンドを先取りしたご提案のような旅行です。ぜひご興味のある方はチェックしてみてくださいね。
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