![[京都・嵐山]発酵食堂カモシカ](https://www.kenkodojo.com/column/wp-content/uploads/sites/3/2018/01/spot_detail17_01.jpg)
[京都・嵐山]発酵食堂カモシカ
発酵食専門店が2014年5月、嵐山にオープン
店名の「カモシカ」は醸し家から命名。「醸す」とは、つまり発酵の意味であり、メニューのほとんどが発酵食を使ったもの。発酵食と言えば、味噌、醤油、納豆、漬け物、チーズ、パン・・・と、数え出すとキリがありませんが、中には「え、これも発酵食なの!?」と思うものも。微生物や酵素の働きによって、醸され、旨みや香りが増した発酵食品を味わうことが出来る魅力的なお店です。食事はもちろん、スイーツとお茶やお酒とアテなど、好きなスタイルで楽しめるのもうれしいですね。
昔ながらの発酵食を見直すきっかけに
「命は命で元気になる」が店のコンセプト。命とは微生物のことであり、発酵は、人の手の力で微生物の働きが促進されます。つまり、人の手によって小さな命が育ち、その命が私たちを元気にしてくれるということ。気持ちが沈んだ時にお味噌汁を飲むと気持ちまで温まったり、身体がだるい時にお漬け物を食べるとスーッとしたり。確かに発酵食を食べると、ただおいしいだけじゃなく、元気がもらえる気がしますね。
「醸し棚」にはただ今発酵中の食品がズラリ
カウンター横で目を引くのが、棚に並んだ保存容器。通称「醸し棚」と呼ばれ、店で仕込んだ味噌や醤油、梅干し、酵素ジュース、らっきょうなどがまさに発酵中。これらの発酵食は、おいしさのピークを見極め、ベストな状態で期間限定メニューとして登場します。質問すれば気軽に作り方を教えてもらえるのもうれしいですね。
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瀬戸内海・生口島のレモンなど、酵素ジュースには農薬不使用の果物を使用
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自家製発酵食品がズラリと並んだディスプレイスペース
発酵食はソースや調味料がわりにも
看板メニューはさまざまな発酵食品が楽しめる発酵8種定食。豆腐は柚子味噌でアクセントをつけたり、燻製した煮卵にふぐのぬか漬けを添えていただいたり、発酵することでうまみやコク、香りが際だち、ソースや調味料として使用できるのもポイント。単品では麹納豆をたっぷりのせた麹納豆丼も人気です。納豆に米麹を混ぜ、さらに発酵させた麹味噌は味わい深い旨みが醸し出されるのに、納豆独特のニオイは控えめになるから不思議。これなら納豆嫌いでもトライできそう。また、素材自体にもこだわり、野菜は嵯峨や嵐山の提携農家から届くものを中心に、なるべく地野菜が使用されています。一部の野菜は店主の畑で収穫されています。

スイーツ、ドリンク、器まで発酵づくし
発酵食=食事というイメージですが、スイーツでも楽しめます。例えば、甘酒で炊いたあんこを使ったおはぎや天然酵母で発酵させた生地を使ったタルトなど。ドリンクもコーヒー以外は全て発酵食品を使用。食事と一緒に出される阿波番茶も実は乳酸発酵しているお茶なんです。さらには、器には、福井県鯖江の漆職人にオーダーした漆器が多く使われているのですが、酵素反応を半永久的に続ける漆器も大きな意味で「発酵物」とのこと。

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発酵8種定食につく一皿。古代製法のさばへしこや魚醤を使ったピリ辛こんにゃくなど、ごはんにも日本酒にも合う発酵食を使った料理が盛りつけられています
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日本酒も米と水にこだわった発酵ドリンク。漆で飲むとよりまろやかに感じます
素材をフレッシュな状態でいただくことはもちろんおいしいのですが、発酵食品は、素材に一手間二手間かけた分、味に深みが増し、素材の持つ個性が引き出されています。酵素ジュースや麹納豆など、お話を聞くと意外に簡単に作れるものもあり、家でもチャレンジしたくなりますね。
取材日:2015年2月19日
STAFF紹介
- 店主・関恵さん
- 昔から、味噌汁や納豆、お酒など、"発酵"したものが好きだった関恵さん。2児の母となり、家族の健康のために味噌や梅干しを手作りするようになり、生まれ育った京都に移住してからはさらに本格的に発酵食品をはじめ、2014年、発酵食品専門の食堂をオープン。
発酵食堂カモシカ
営業時間 | 11:30〜15:00 |
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定休日 | 日曜・月曜 |
交通 | JR 嵯峨嵐山駅北口 徒歩3分 〒616-8371 京都市右京区嵯峨天竜寺若宮町17-1 (地図 ) |
電話 | 075-862-0106 |
WEBサイト | http://kamoshika.kyoto.jp/ |
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