1. ホーム/
  2. コラム/
  3. 食物繊維をたくさん摂ると、ダイエット以外にも健康効果がある?

ほんと

レタスやごぼうなどの食物繊維を多く含んだ食品を食べるとお通じがよくなり、結果、減量に有効なことはよく知られています。そのため、食物繊維にはカロリーや栄養がなく、便通向上以外の機能はないというイメージが強いかもしれません。

しかし近年の研究で、食物繊維のなかでも野菜や芋・豆類に含まれる水溶性食物繊維は、大腸内まで消化されずに到達し、大腸で分解・発酵され、人間の健康を保つうえで、とても重要な役割を担う物質、短鎖脂肪酸となることがわかってきたのです。

この分解・発酵時に活躍するのがビフィズス菌を含む善玉菌の仲間なのですが、食物繊維やオリゴ糖など他の微生物が分解できないもの、あるいはある程度分解されたものを更に分解し、短鎖脂肪酸を作ります。短鎖脂肪酸には、酢酸(お酢)、酪酸やプロビオン酸などがあり、腸内の細胞のエネルギー源となります。吸収された短鎖脂肪酸は、肝臓、筋肉や腎臓のエネルギー源として利用されるほか(※)、食後の血糖値上昇の抑制、抗炎症物質の生産、大腸内の有害菌の増殖を抑える働きはなど、健康を維持するための重要な成分であることもわかっています。

  • (※)坂田隆ら.短鎖脂肪酸の生理活性. 日本油化学会誌.1997;46(10):1205-1212

  1. ホーム/
  2. コラム/
  3. 食物繊維をたくさん摂ると、ダイエット以外にも健康効果がある?