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ほんと……でも、それだけでは足りない。

プロバイオティクスという観点から見ると、乳酸菌を多く含むヨーグルトなどの発酵食品を多く摂ることはもちろん有益です。しかし、一方で腸内に有用な乳酸菌などを届けるだけでなく、その有用な腸内細菌を元気にし、増やすためのエサとなるものも与えなくては腸内環境改善の効率が上がりません。そのエサとなるのが食物繊維やオリゴ糖です。

現代の日本人の生活では食物繊維の摂取量が減っており、戦後すぐの1947年当時と比べ、近年では半分ほどまで落ち込んでいます。腸内細菌が食物繊維を食べた残りカスであるウンチの量が1940年代に比べ、かなり減少しているという報告があることからもそれは伺えます。食物繊維量を食事で増やすことはなかなか簡単ではありませんが、例えば、手軽な緑黄色野菜ジュースの摂取で腸内細菌叢に変化が現れ、腸内の善玉菌が増えたというデータもあります(※1,2)。こういった意味では、野菜にもプレバイオティクス的な作用があり、栄養バランス以外の面でも野菜の重要性が認識され始めていると言っていいでしょう。

  • (※1)水道裕久ら.緑色野菜・果物混合飲料摂取が健常成人の便性および糞便菌叢に及ぼす影響.腸内細菌学雑誌.2000;13(2): 67-74
  • (※2)水道裕久.宮尾学.各野菜汁のビフィズス菌ならびにラクトバシラス菌に対する増殖促進作用. Biocontrol Science.2008; 13(2):41-48

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