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和菓子に着想。自由が丘でマクロビスイーツ作りを学ぶ

もっと見るタグ: スイーツ, マクロビ, 動物性素材不使用, 教室, 癒されスポット探訪, 自由が丘

[東京・自由が丘]グレイスフルライフ ラボラトリー

[東京・自由が丘]グレイスフルライフ ラボラトリー

動物性素材不使用でもここまで美しい。マクロビスイーツの数々

自由が丘に2009年オープンしたグレイスフルスイーツ。スイーツ激戦区において、”良く言えば素朴・悪く言えば地味”な、動物性素材不使用のナチュラルスイーツのイメージを覆す優美なスイーツとして、不動の人気を博していたお店です。これまで店頭販売とスクールを併設していましたが、「こちらの味を、自分で再現する知識を身につけたい」という多くの要望により、2014年10月、スクールと研究を行う「グレイスフルライフ ラボラトリー」として、生まれ変わりました。

白とダークブラウンが基調のシックな佇まいの外観

元々全く別の仕事に従事していたオーナーの水野氏。マクロビやスイーツに興味を持ったのは、奥様が幼少期から肉・魚など動物性素材を殆ど召し上がらない方だったため、外食でも玄米菜食やマクロビのお店を探す機会が多かったことがきっかけ。その頃は今ほどマクロビの認知度も高くなく、玄米菜食のレストランも指折り数える程度。スイーツに限って言えば(素朴な見た目の焼き菓子などを除けば)選択肢はほぼ無いという状況に疑問を持ち、マクロビの世界やお菓子の歴史、それらの成り立ちに興味を抱くようになったのだそうです。

江戸時代まで酪農文化がほとんどなかった日本では、植物性素材のみで作る和菓子が進化を遂げました。グレイスフルスイーツも、自分達が作るスイーツに和菓子が応用できるのでは?と考え、その洋菓子的なきらびやかな見た目とは裏腹に、素材はごく和菓子に近いものを使用しています。動物性素材を、単純に植物性素材で代替した “もどき”を作るのではなく、個々の食材の特性を研究し、レシピも再構築。グレイスフルスイーツのメソッドは、マクロビオティック理論をベースに、動物性素材や白砂糖を一切使用せずに、食べても胃もたれしにくいヘルシーなものとして考案されました。

グレイスフルスイーツのお菓子作りのメソッド「グレイスフルエクスペリエンス」は、水野氏の10000時間を超える研究から得た知識を詰め込んだもの。植物性素材のみで作ることのデメリットを、いかにメリットに変えるかを体験(エクスペリエンス)する事により、自分の知識に変えていきます。受講コースは、基礎となるGE-1コース、応用編や開業を目的とした方々が受講するコースがあり、目的に応じたコースを受講できます。

オリジナルメソッドが詰まったテキスト

体験で参加したGE-1コースでは、素材の特性や使い方など、グレイスフルスイーツの基礎となるメソッドを学習していきます。実体験を通して、素材の使用量や配合のバランスなどを0.1グラム単位の数値で覚えこみ、味覚を頭で想像できるようになるまで感性を磨くことを重視。完成予想をクリアにイメージをできるようになれば、その先のオリジナリティを目指すことも簡単になるとの考えから作り出したカリキュラムです。取材当日のクラスでは、甘味料の分量や配合に関するワークショップがあり、異なる複数の甘味を調合することで、印象が違う味わいに変化することを体感。これだけでも充分興味深いものでした。

  • 少人数制によるスクールは、丁寧で分りやすい授業

  • 様々な甘味のテイスティング。組み合わせによる味の変化も体験

自宅で作るお菓子の腕前をもっと上げたい、アレルギーで悩む家族のために身体に優しいお菓子を作りたい、レストランやお菓子教室開業のためなど、受講者の目的は様々。健康だけでなく食の楽しみに対する意識の高い方達が、日本全国から参加されています。

  • フリーダム ストロベリーショートケーキ。卵・乳製品不使用の生クリームとスポンジには、グレイスフルスイーツ独自のこだわりが

  • 自由が丘ショコラ ビターで濃厚なガトーショコラ。ショコラ生地の間にはフルーツのジュレ

  • ピースフル お店で評判だった、お豆腐ベースのコクのあるベイクドチーズケーキ

  • ローズペタル ローズヒップとハイビスカスのジュレと、ダマスクローズのジュレの2層のゼリー。

スクールでは、お店で人気だった代表的スイーツのレシピも学べます。「フリーダム」と「自由が丘ショコラ」は、お店そのままの味を自宅で作れる様に。ショートケーキに使用されるオリジナルのジェイクリームは、豆乳を寒天で固めたソイスクリーム(豆乳のアイス)の完全植物性です。チョコレートのお菓子なのに食べても後に残りにくい「自由が丘ショコラ」は、何も言われず出されたら植物性のみで作られているとは全く気が付かない美味しさです。他にも、豆腐っぽさを感じさせずに美味しく仕上げる技術や、寒天が0.1%単位で食感が違ってくるといった比較体験などがあり、数値化された味を記憶して、一生涯応用できる方法論を身につけます。

「スイーツという存在は味わいの美味しさ、見た目の美しさが大事。その価値を損なうことなく、尚且つ身体に優しい”新しいスイーツ”として誰もが楽しめるお菓子を創造できるように。そして、ここでの学んだことを通じて人や社会を明るくする手助けをしてほしい。」と語る水野氏。 スイーツ作りを通じて、人生がより豊かになるように。その想いも授業の中から伝わります。 この教室での「体験」は、グレイスフルスイーツの味を再現するだけではなく、自分たちのオリジナルスイーツを作る楽しみまで学べます。お菓子は人々に笑顔をもたらす「喜び」。お菓子を作る楽しさを学び、そのお菓子から周りの人も共に笑顔になる。「見て美しく、食べて美味しく、優美な食後感」をもつお菓子を理科の実験のよう学びながら、人生哲学のようなお菓子以外のことも学べるユニークなスクールです。

取材:2014年8月

※取材時より、カリキュラムが変更された可能性があります。詳しくはグレイスフルスイーツHPにてご確認ください。

STAFF紹介

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株式会社グレイスフルライフ 代表取締役 水野友裕 氏
1979年愛知県名古屋生まれ。26歳でスクールプロデューサーとして起業後、29歳で東京自由が丘にて「グレイスフルスイーツ」を開業。マクロビオティックの理論と哲学をベースに、洋菓子と和菓子のエッセンスを取り入れたスイーツを開発。研究を重ね、東洋古来の陰陽の原理等、独自の製菓理論を元に完全な植物性のお菓子が人気に。2014年9月、グレイスフルライフ・ラボラトリーとして "人生の喜び"をテーマとした教育啓蒙活動に業態変更。

グレイスフルライフ ラボラトリー

営業時間 11:00~18:00(講座により時間は異なります)
※受講は事前申込み制。詳しくはHPで確認を
交通 東急東横線・大井町線 自由が丘駅 南口から徒歩3分 東急目黒線・奥沢駅から徒歩5分 〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5−26−2 クレッセントビル1F (地図
電話 03-6459-5517
WEBサイト http://gracefullife.jp/

ライター紹介

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インターナルビューティ・プランナー 佐々木かおる
身体の内側からの健康美を自ら実践し、周りに伝えるべく活動中。野菜ソムリエ・ベジフルビューティアドバイザー、ダイエットアドバイザーなどの資格を持ち、食育シンポジウム委員として在籍する区主催の料理教室も開催。ラジオ出演やその他、食関連のワークショップやコラムの執筆、レシピ開発など多方面で活躍。
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