私たちの食生活の中でも、非常に日本的な食材として知られる「海苔(のり)」。
腸のおもしろ話 第1回 世界の人々を腸内細菌タイプで分類すると?の中でも、しみず師範が疑問にお答えしていますが、日本人の腸内には、紅藻類(海藻)を分解する、バクテロイデス・プレビウスという細菌が非常に多く存在しているそうです。近年のゲノム研究の中でも、日本人の腸内環境は、平均寿命や肥満率などとの強い関連性が示され、話題を呼んでいます。
ところで皆さんは、「海苔(のり)」が、別名「海の緑黄色野菜」と呼ばれるほど、栄養が豊富な優秀食材だということは、ご存知でしょうか?
海苔(のり)の代表的な栄養素と食物繊維量
ビタミンC | 一般的には調理すると破壊されてしまいますが、のりに含まれるビタミンCは熱に強く、焼いても栄養素は壊れにくいと言われています。 |
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ビタミンB類 | ビタミンB1は糖質を効率よくエネルギーに変えてくれる栄養素です。ごはん(米)と海苔の組み合わせは、とても良いマッチングであると言えます。 |
鉄分 | 貧血の主な原因となる「鉄欠乏性貧血」を抑える効果が期待できます。 |
食物繊維 | 海苔の成分の約1/3は、食物繊維です。食物繊維には胃腸に働きかけお通じを良くする他、腸内にもともと住む腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整える効果があります。 |
その他にも、海苔(のり)には、葉酸やEPA、ビタミンAやカルシウムなど、多様な栄養素が含まれているんですよ。栄養豊富な保存食として常備し、毎日の食事にも追加しやすい点も、海苔(のり)の良いところですね。
とはいえ、文部科学省が出している含有栄養量は、概ねどの食品も可食部100gあたりの栄養を算定したものです。大判の板海苔が1枚平均3gだとして、海苔(のり)を100g食べるには、なんと30枚もの枚数に!栄養価の評価の際には、「食べられる量」についても留意しながら、バランスよく摂取しましょう。

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