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高血圧のメカニズムを知ろう

もっと見るタグ: かくれ高血圧, 健康診断, 健康雑学, 動脈硬化, 本態性高血圧, 毛細血管, 血圧, 血圧サージ, 高血圧

血圧って何だろう?

血圧とは、心臓から送り出される血液の量(心拍出量)、血管の抵抗性、全身の血液の量の3種類の要素によって、総合的に算出される値です。
心臓の収縮する力の強さや、脈拍(心拍数)が高くなれば、血管に強い圧力がかかることとなり、おのずと血圧は高くなります。
また動脈硬化などの原因で血管の壁が厚く固くなるとその結果、柔軟性が失われることで血流に対する抵抗性が高くなり、血圧が高くなります。
腎臓の機能が低下すると余分な水分がうっ滞し、血液の量が増加、その結果として血圧が高くなります。

高血圧はどうして起こる?

高血圧は、その原因によって大きく2つに分けることができます。
ホルモンの分泌異常や、他の疾患に対する投薬の影響(副作用)で起こるとされる「二次性高血圧」、原因のはっきりしない「本態性高血圧」の2つです。
高血圧に悩む日本人の約9割が、原因のはっきりしない「本態性高血圧」だと言われています。 「本態性高血圧」はもともとの体質や、血管の経年劣化や塩分の摂り過ぎ、肥満、運動不足、ストレスなど、生活習慣的要因が重なり発症すると考えられています。

日常生活で気にかけると良いポイント
食事 高脂肪(特に動物性)を減らし、野菜や果物などを摂取する
血圧を下げる効果のある成分を多く含む野菜や果物を取る
老化を早める糖化・酸化を加速する食事を減らす
減塩 1日の摂取量を6g以内にする
減量 BMI値が25以上であれば25未満になるよう減量
(1kgの減量で血圧は約2mmHg下がると言われています)
運動 ウォーキングなどの有酸素運動を積極的に行う ※腎臓疾患・脳疾患患者を除く
(身体を動かすことは血管を柔軟性保つことにも効果あり )
禁酒 飲酒量が増えるほど血圧が高く、高血圧になりやすい傾向があるため適正量を心がけ、休肝日を設けるなどの対策を
禁煙 喫煙は動脈硬化を加速させる要因になりやすいため相談できる医療機関で対策を検討するのも◎
ストレス 自律神経の乱れによって、血圧が高くなるケースも。
自分なりのリラックス方法を知ることも大切

毛細血管をゴースト化させないことも大切

近年、その働きの重要さが再認識されつつある毛細血管。細胞の隅々まで酸素と栄養を運ぶためには、体内を網羅している毛細血管が力を発揮します。
実は、毛細血管がゴースト化している状態というのは、毛細(末梢)血管の抵抗性が上昇するということを意味しており、これが高血圧の原因のひとつになりうるため、毛細血管をゴースト化させないことが、高血圧対策としても大切なのです。

参考: 意識してますか?毛細血管ケアは健康維持の近道

血圧は自宅で測定する習慣を

日本高血圧学会が定めた「高血圧治療ガイドライン2014」によると、高血圧とは「上の血圧が140ミリ以上、下の血圧は90ミリ以上」、あるいは正しい表記で「収縮期血圧140mmHg/拡張期血圧90mmHg」とされています。

気をつけたいのは正常範囲ギリギリに位置し、「正常高値血圧」と診断された場合。
「正常高値血圧」に該当する人が脳卒中や心筋梗塞を発症するリスクは、「至適血圧」の人に比べ、男性で2倍以上、女性で5倍以上となるという研究結果も。油断することなく血圧コントロールを心がける必要があると理解し、改善に努める必要があります。

高血圧のメカニズムを知ろう

血圧改善を目指すには、まず自分の血圧が日々どのように変化するか?を知ることが、スタートラインになります。
ご自宅で行う場合、決まった時間・決まった環境で、定点観測的に測定するのがポイント。姿勢を一定に保つとも大切です。(寝転がった時と座った時では、通常でも血圧が異なるため)

かくれ高血圧って?血圧サージに気をつけよう

血圧は測ったその時は正常な値が出ても、それ以外の時間帯やタイミングによって高血圧の値を示す場合があります。

仮面高血圧 医師の前では緊張して正常な値を示すが、自宅で(リラックスした状態で)計測すると高血圧を示す場合がある。
夜間高血圧 自律神経の乱れや、うつの症状の副次的症状として高血圧を示す。睡眠時無呼吸症候群の方も高血圧を示しやすい。
昼間高血圧 主にストレスが原因で高血圧を示す。
早朝高血圧 高齢者、血糖値やコレステロール値が高い人が起き抜けに高血圧を示しやすい。

このように、血圧の急上昇現象する現象のことを「血圧サージ」と呼びます。
「血圧サージ」は、血圧が高めの人だけでなく正常な人にも起こる現象で、心筋梗塞・脳梗塞などの発症率が飛躍的に上がる要因になることがあるため、充分な注意が必要です。

その他に、気温の急激な変化で「ヒートショック(気温性血圧激変症)」という症状を発症する場合もあります。例えば冬場の入浴時、体温が低いまま熱いお湯に浸かると、血圧サージが発生し失神したり、ひどい場合には心筋梗塞・脳梗塞などの血管事故につながるケースも少なくありません。

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